企画開発部
仕事の概要・意義

企画開発部は不動産を具体的な形にする役割を担います。営業と連携し、土地や中古物件・空き家の仕入れ検討段階から関わり、デザインと企画設計、施工管理まで一貫してプロデュースします。
マンション・戸建住宅からホテル、オフィスビル・商業ビル、福祉施設まで多様な物件の企画・開発に携われます。理想と収益性、現実的な制約のバランスを取りながら、自らの手で企画・設計した建物が実際に形になる姿を見届けられることが、この仕事の醍醐味です。
業務の流れ
1. 企画検討への参画・前提条件の整理
各事業部が仕入れを検討している土地や物件に対して、仕入れの段階から関与し、まず法的規制などによる事業上のリスクをチェックします。
その土地に建てられる規模に応じたプランを、中古物件や空き家であれば必要な工事規模を検討し、仕入れ判断の材料を各事業部の担当者に提供します。
不動産の仕入れとは?
事業に使う土地や建物を見つけて購入する業務。不動産会社や専門家とのネットワークを通じて物件情報を集め、「この物件にどれだけのポテンシャルがあるか」を見極めた上で、価格交渉を行う。最終的な利益にも大きく影響するため、不動産ビジネスの中でも特に重要な工程。
2. 企画・プランの具体化
デザインや間取りなどの企画をリアルな形にしていきます。営業と対話しながら土地や周辺地域を理解し、建物の用途や利用者について検討します。外観デザインやエントランスホールのデザインなども、設計事務所や工事会社と協議しながら決めていきます。
想定販売価格に対するコスト、スケジュール、建築後の長期的な運用・利用といった現実的な制約を踏まえて検討することが求められます。
3. パートナーの選定・発注
企画内容に合わせて適切な設計事務所や工事会社を選び、発注します。パートナーと信頼関係を築き、企画の意図や内容を正しく伝え、高い品質の建物に仕上げるための目線合わせも行います。
4. 施工管理・品質管理
工事が始まってからは定期的に現場を訪問し、企画・設計通りに施工が進んでいるか、品質に問題がないかを確認します。
中古物件の解体時には想定外の欠陥が見つかるケースもあります。基礎形状をどう残してコストを抑えるかといったテクニカルな検証を解体業者や意匠設計事務所・構造事務所と進めながら、臨機応変にプランを変更し、工事完了まで対応します。
意匠設計事務所・構造事務所とは?
建物の設計を担う専門組織。意匠設計は建物の外観や内装、間取りなど「デザインと使い勝手」を総合的に設計する。構造設計は、地震や風に耐えられるよう柱や梁の強度を計算し「建物の安全性」を担保する役割を担う。このほか、電気や空調を設計する設備設計も存在する。
5. 竣工後のアフターフォロー
完成後に問題が発生した物件には、担当者として責任を持って対応します。その経験は、次のプロジェクトでより良い判断をするための学びになります。
得られるスキル・経験
skill01収益性の確保を意識した企画力
この仕事ではどれくらいコストをかけられるのか、といった点を強く意識することが求められます。各事業部とは仕入れ価格・想定販売価格を議論し、設計事務所や工事会社とは見積もりのやりとりや発注を行いながら、最適な企画を組み立てていきます。
こうした経験を通じて、現実的に採算の取れる建物を企画する力が身につきます。
skill02建物の種類に縛られない企画のバリエーション
マンション、戸建住宅、ホテル、オフィスビル、商業ビル、福祉施設など幅広い不動産を取り扱っています。案件ごとに異なる用途・規模の建物の企画・設計に携わることで、知識と引き出しが広がり、どんな案件にも対応できる力が身につきます。
skill03プロジェクト全体を俯瞰して見る力
仕入れから竣工まで、プロジェクト全体に一貫して関与します。なぜこの仕様にするべきか、この設計が工事やスケジュールにどう影響するか、販売後の収益はどうなるか、といった一段上の視点で判断する力が身につきます。
設計・施工管理など一部工程のみ経験してきた方には次のステップとして最適な環境です。新卒・未経験の方にとっても、企画開発の全体像を最初に知ることは、今後のキャリアにとって大きな価値になります。
求められるスタンス
現実的な制約を踏まえた企画・設計を行う
法的規制、土地の状況、予算、スケジュール、地中障害物や不測の事態も想定しながら、現実的に建築が可能で利益を出せる建物を企画することが求められます。
制約を乗り越えることにやりがいを感じる方、理想と現実のバランスを取った機能美を追求したい方には向いており、厳しい条件と向き合い続けることで企画力も高まります。
地中障害物とは?
土地の地下に埋まっている、過去の建物の基礎や古い配管、コンクリートの破片などの総省。工事を始めた段階で発見されることが多く、想定外の撤去費用や工期の遅れを招く大きなリスク要因となる。仕入れ・企画段階での入念調査や、不測の事態を想定した進行管理が重要。
関係者に影響する重要な判断を下す
社内や工事会社など様々な関係者と連携しながら進める仕事です。企画開発部における判断は、仕入れ価格や販売後の利益、工事費用やスケジュールなど、プロジェクト全体の結果に大きく影響します。
上長や先輩のサポートはありますが、一つひとつの判断に責任は伴います。自分のアイデアを形にできる環境だからこそ、成功と失敗の経験が次の仕事に活きる大きな学びになります。
1日の流れ
始業
メールや社内チャットを確認し、進行中の案件の状況を把握。建築・不動産関連のニュースや法改正情報にも、日常的に目を通します。
チームミーティング
企画を検討中の案件について、上司やメンバーに進捗を共有して相談。建物のコンセプトや外観デザインの方向性、室内設備や内装デザインなどについても意見を出し合い、チームでクオリティを高めていきます。
企画検討・建築可能規模の調査
営業から共有された土地の情報を確認。法的規制や事業上のリスクをチェックし、どれくらいの規模の建物が建てられるか検討します。
ランチ
同僚とオフィス周辺でランチ。現場確認がある日は、現場近くで昼食をとることも多くあります。業務から離れてリフレッシュし、午後の業務に備えます。
現場確認
工事が進んでいる建物の現場を確認。施工状況や品質をチェックし、必要に応じて工事会社と打ち合わせや指示を行います。
建築可能な規模の調査
午前中に確認した法的規制をもとに、具体的な建物の規模や建築コストを算出します。収益を最大化できる間取りをシミュレーションし、その土地に最適なプランを導き出します。企画がまとまったら営業に共有して、土地の仕入れ判断に役立てます。
企画・設計
営業が仕入れた土地に対して、具体的な企画を検討します。基本平面図を作成し、間取りについてパートナーの設計事務所と打ち合わせを行います。企画や設計の形ができたら、どのパートナーに依頼するか検討して、見積もりの取得や発注に向けた準備を進めます。
終業
翌日の業務に備えて情報を整理して退社。限られた時間の中で密度の高い仕事をすることを重視するカルチャーのため、遅くまで残らなければならないプレッシャーもなく、必要がなければムダな残業はしません。
基本平面図とは?
建物の各階の部屋の配置や広さ、柱の位置などを上から見た形で描いた設計図のこと。建築プロジェクトの初期段階で作成され、この図をもとに行政との協議や建築コストの概算、事業としての収支計算が行われる。ここからさらに詳細な工事用の図面へと落とし込まれていく。










